人気のあるセミナーは「キャンセル待ち」となります。キャンセル待ち登録をする方は、自分が何番目に待っているか知らないため、参加権を得る可能性がどの程度あるのか想像すらできないのが普通です。そのため、例えば、開催1週間前に空席が発生して主催者から「空席が出ましたよ」と連絡が来ても、すでに別の用事が入っていて参加をあきらめるケースが頻繁にあります。

主催者としては、キャンセルの発生を願うことは絶対にありません。ですが、もし発生するなら、1日でも早くそれを知りたいと思っています。なぜなら、早ければ早いほど、キャンセル待ち登録をした方に席を譲ることができるからです。

キャンセル待ち「1位」の人を誘った場合、その人から返事が来るまでは2位の人には連絡しません。もし1位の人が別の用事を入れてしまった場合、主催者としては「キャンセル待ちを解除」したいと思っています。そうでないと、2位の人を誘うタイミングが遅れてしまうからです。実際、10人がキャンセル待ち登録をしていても、1つの空席を埋めるために1週間かかることがあります。1位の人から順番に「1人ずつ」声をかけて、返事をもらうのに時間がかかるからです。仮に1位から5位の人たちが参加を諦めたのであれば、いきなり6位の人に席を譲りたいのですが、それはほぼ不可能です。

キャンセル待ち登録をしている人の中で、どなたが参加可能なのかがリアルタイムで判明すれば理想的ですが、実際はそうなりません。3席が空いた場合に、4位と7位と10位の人を誘えば参加可能だとしても、現実的には1位と2位と3位の人を誘うことになりますし、返事がすぐに来るとは限りません。結果的に、1つも空席が埋まらないこともあります。2017年12月17日に実施したセミナーでは、約20名がキャンセル待ち登録をしていました。ところが、結果的に現場では4席が空いていました。そのうち3席は事前に空くことが判明していましたが、結局、埋められませんでした。

どのような解決策(改善策)があるでしょうか。1つはキャンセル待ち登録に「順位」を付けないことです。例えば、開催の3日前に1席だけ埋めたい場合、1人だけに連絡するのではなく、キャンセル待ち登録をしている全員(または3人など)に連絡します。そして先着順で1人だけが席を得るシステムにすれば、高確率で席が埋まると予想できます。ただし、その翌日にまた1席だけ空いたら、同じことを繰り返すので、メールの受け手にとってはややこしいかもしれません。

他の方法としては、「キャンセル待ちリスト」を公開することです。例えば、1位から5位までの人を公開することで、自分の順位を知ることになる(または6位以下だと知る)ため、開催日に別の用事を入れるか入れないか判断しやすくなるかもしれません。そして、別の用事を入れた場合に「キャンセル待ちの解除」ができる仕組みを用意しておくとさらに良いでしょう。例えば、1位と3位の人が解除したら、主催者はいきなり2位の人に連絡できます。または、1つ目の手法を併用すれば、2位と4位と5位の3人に同時に連絡することも可能になります。

3つ目の方法は、「電話を使う」ことです。空席が発生した際に、キャンセル待ち1位の人にメールは書かない。とにかく電話し、つながれば意思決定をしてもらいます。つながらなければ、そこで終わり。2位の人に電話をします。または、24時間だけ待ってから2位の人に電話するとか。良いプランかどうか検討の余地が残りますが、メールよりは効果的かもしれません。

4つ目の方法は、「キャンセルもキャンセル待ち登録も受け付けない」ことです。キャンセルを認めなければ、開催日より前に空席が発生しなくなるので、手間は省けます。その代わり、当日いきなり5席が空いても10席が空いても空いたままです。実は多くのイベントはこれに該当するかもしれません。事前にチケットを購入してもらい、それで終わり。キャンセルも返金も認めない。知人にチケットを渡すのは認める。この仕組みはレアではなく一般的だと思われます。

T’zがキャンセルとキャンセル待ちのシステムを再検討するのは2018年1月以降ですが、試しに12月29日のセミナーの「キャンセル待ちリスト」を公開しました。1位から5位までの登録日時とお名前のイニシャルが告知ページの最後にあります。もし、キャンセル待ちを「解除」する場合は、ぜひ、メールでお知らせください。